のは86年8月末の39.9%。 つまり、この30年間の資産運用常識からすると、米長期金利が月末終値で2.5%を下回るのは当面ありえない。このように考えると、月中とはいえ、米長期金利が2.5%台まで低下しているのは、かなり下がり過ぎの可能性があっただろう。 もちろん、現在起こっていることは、100年に一度とされる現象だ。実際、11月雇用FX者減も、34年ぶりの結果とされる。こういった中で、「30年の常識」を超えるような米金利低下に向かっている可能性も否定し切れるものではない。 ただし、5年線からの米長期金利かい離率が、マイナス40%近くまで拡大したのは、これまででは上述の86年のケースだけ。これに続日経225くのは、2002年9月末のマイナス33%、2003年5月末のマイナス34%だが、この2つのケースはその後1−2ヶ月でマイ投資信託ナスかい離率は20%程度まで急縮小していた。 つまり、マイナスかい離率が40%程度まで拡大したのも、30%以上を数ヶ月も続けたのも、30年間では86年のケース一度しかないわけだ。その意味では、今回は30年で2度目のことが起こる可能性が試されているわけで、外国為替証拠金取引いずれにしても記録的な金利の下がり過ぎの段階にあることは間違いないだろう。 ◆金融危機と債券バブル このように最悪の米雇用統計でも米金利上昇となったことで、この間の米金利が下がり過ぎになっている、つまり「米債バブル」の可能性があらためて注目されてきた。ただかりに「バブル」だとしても、この債券上昇がすぐに終わるかは微妙だ。日本でもあったように、金融危機の中では「債券バブル」は長期化しやすい。 日本の長期金利(10年債利回り)は、2003年6月には0.5%割れまで低下した。金融危機が、2003年4月のりそなショックで一段落、株価が反発に転じても長期金利の低下はその後2ヶ月ほど続いたのである。 この中で噂されたのは、銀行など金融機関による債券購入。金融危機で公的資金を注入された金融機関も、それをリスクをとった運用に回せず、結局債券で運用するため、需給的に債券高が加速したというわけだ。 その中で、2003年は日本だけでなく世界的なデフレ、グローバルデフレ懸念も浮上して、長期金利は一段と低下した。 これは2003年6月に急反転となり、一時は世界的な長期金利の急反騰となったため、結果的には行き過ぎた動き、つまりバブルだったといえそうだが、ただ金融危機が続く中でかなり長期化したということは、今回の場合も一つ頭に入れて起きたい。(蒼い稲妻) 目立つ人民元の急落 ∨中国当局は通貨安容認か 中国の通貨である人民元がここのところ急落している。 たとえば、先週4日に中央銀行である中国人民銀行が発表した対ドル中心レートは、1ドル=6.8502元だったが、実際の取引では変動幅0.5%を加えたレンジの下限6.8845元まで下落する局面が観測されていた。 何故こうしたことになっているのかというと、最大の要因は中国国内の景気刺激を目的として、当局が通貨安を容認している可能性だ。 年率で10%を越えていた中国国内の成長が急速に鈍化していることは周知のこと。それに向け、中国は先日も1%を越える大幅な利下げを実施しているが、それだけは足らないと考えて、今度は通貨安誘導による景気浮揚効果を期待していると考えられる。 そうしたなか、一部の金融市場参加者やエコノミストのあいだからは、中国は一般的に認識されている「通貨の切り上げ」ではなく、逆に「通貨を切り下げる」のではないか、などといった思惑すら聞かれるようになってきた。 ∨国際世論に逆行の動き しかし、一方で、米国を中心に欧州などからも中国に対して強い通貨切り上げ圧力がかかっていることはご存知のとおり。事実、G7などの国際会議における「声明文」でも中国を名指ししての通貨切り上げが言及されたことは1度や2度ではない。 ともかく、最近の人民元相場は国際世論に明らかに逆行した動きといえるわけだ。 ここ最近の人民元急落、個人的には米政府とくにオバマ次期政権に対する揺さぶりと見ている。もう少し言えば、中国に人民元政策で過度な圧力をかけるなという警告を発したものと考えられる。中国は外交上手、かなりのしたたかさを備えた国であることを忘れてはいけない。(鹿の角) 期待の政権と失速する政権 ∨…総合 日米両政権への見方が対照的になってきた。来年早々発足する米・オバマ政権。減税、公共投資、環境投資。待った無しの環境にせよ、経済政策が矢継ぎ早に打ち出される状況にあって、市場関係者からは「市場の過小評価」が囁かれ始めてもいる。 一方、発足当初こそ、高い支持を得た麻生内閣だったが直近世論調査(支持率3割)を見る限り、先行きが怪しくなってきた。自らの失言や、第2次補正を巡る政策面での不透明感。内閣支持率急落も肯ける。市場では政権運営能力を疑問視するレポートも散見されはじめ、先々海外投資家の反応が気掛かりだ。最近の内閣の余命は、支持率30%割れから数カ月程度。また、日銀短観の業況判断DIと自民党支持率の関係性に基づけば、次の短観予想からして、総選挙での自民勝利は難しいとの予測もある。15日、急速な悪化が予想される短観とこの先の麻生政権の行く末に注目だ。 ∨…国内市場 外国人の、2カ月連続での1兆円超の株式売り越しと対照的なのが、個人のインデックス型ファンドへの資金流入だ。10月のETF市場では645億円を買い越し、積極的に資金を振り向けている。株価急落場面での押し目買いが奏功するか興味深い。 ∨…為替 ドル信任の行方は、今後の米財政負担の膨張具合次第と捉えられよう。よって、更に財政負担が増加する政策とその程度には注意を要する。また、ドル/円相場は、ここ3カ月連続して陰線引け。テクニカルからも「強気のダイバージェンス」出現への期待もあろうが、その期待が裏切られた場合、91円割れとなった10月安値以下に定着してくる可能性もあり、神経質な展開も想定しておきたい。(和千) 「格付け」から透ける日本 ∨…総合 先日の格付け機関フィッチによるトヨタへの格下げ(長期発行体格付け「AAA」から「AA」へ)にも驚かされたが、先月は別の格付け変更が気になった。それは、スタンダード&プアーズ(S&P)による横浜市の長期発行体格付け(「AAマイナス」)のアウトルック変更(「ポジティブ」から「安定的」への下方修正)である。日本の地方公共団体による依頼格付けとしては初の下方修正となったこのケース。マーケットへのインパクトはさておき、同社によるコメントの内容にこの先の日本の姿が透けて見えるようだ。曰く、「企業活動の減速により法人関連税の減少が見込まれ」、「財務改善のペースは従来の想定よりも遅れる」と。地方自治体と一国の状況を短絡的に同列視するつもりは毛頭ないが、何かを暗示しているように思えてならない。 ∨…為替 世界的な景気後退により為替市場は、消去法的な選好が続くとみておくべきか。前述のレポートではないが、その際には日銀の出方を注視しておきたい。今週も、BOE、ECBなど、海外の主要中銀が追加の金融緩和に踏み切るかが焦点となろう。この先、国内指標悪化をも織り込むとすれば、先日も追加利下げに否定的な見解を示した白川総裁の言動にもこの先変化が現れるかもしれない。そして何より、日銀の「協調利下げ」への姿勢如何では、10月ドル安値を試すような、更なる円高圧力が加わるリスクを意識しておくべきだろう。(和千) 新米財務長官に集まる期待 ∨政権移行期間で本来は蜜月 民主党のオバマ上院議員が米国の次期大統領に内定した。 本来であれば、来年1月20日の大統領就任式までは、「政権移行期間」。大統領選に向かってロクに休暇らしい休暇もとらずに選挙を戦ってきた候補は一休み、のんびりと組閣人事を考えるもの。 また、正式の就任以後も、「最初の100日」についてはメディアも政権叩きをしないという不文律があることはよく知られている。それからすると新政権が本格始動するのは翌年の春ごろになることが通例となっている。 ∨今年は特殊事情「蜜月なし」 しかし、前段で指摘した話は通常のケースであり、今年の場合はやや特殊な事情がある。それは言うまでもなく、前代未聞とも言える金融危機の真っただ中であるということだ。 したがって、「政権移行期間」でノンビリなど、そんな悠長なことを言っている場合ではない。新大統領に就任する前、本来であれば移行期間である足もとの状況からオバマ氏は勝利の余韻に浸るヒマもなく、その一挙手一投足が注目されていることは周知の通りだと思う。 なかでも注視されているものは、次期政権の中枢を担う閣僚人事であり、マーケット的にいえばとくに財務長官の人選については多大な期待が集まっていた。 さて、そんな米財務長官人事について、筆者は先週付の当コーナーで、「注目される米閣僚人事」と題してレポートをし、その際最有力候補としてガイトナーNY連銀総裁を挙げたのだが、おりしもその後オバマ次期大統領によりガイトナー氏の就任が発表されている。そんなガイトナー氏に集まる期待は半端なものではないだろう。難局だが全力をあげて、現在の金融危機を乗り切るよう努力してもらいたい。(鹿の角) 注目される米閣僚人事 ∨次期財務長官の関心高い 今月4日に実施された米大統領選で民主党のオバマ氏が勝利を収め、次期大統領として当選を果たした。 それを受けたマーケットの次なる注目点といえば、次期政権の閣僚人事になるだろう。なかでも、ポールソン氏の後任となる財務長官を誰に指名するのか、いまだに欧米を中心とした金融危機がくすぶっている状況ということもあり、非常に重要なポイントになりそうだ。 ∨最有力はガイトナー氏 では一体、どんな顔ぶれが「候補」として挙がっているのだろうか。 いま現在、米国のマスコミなどで報じられている「有力」財務長官候補は次の3人だと思われる。すなわち、営の経済顧問を務めてきたボルカー元FRB議長、そしてサマーズ元財務長官、そしてNY連銀のガイトナー総裁になる。また3氏に続くダークホース的な存在して、著名投資家ウォーレン・バフェット氏、米連邦預金保険公社のベア総裁などの名前も挙がっている。 当然ながら、それぞれの候補が長所を有しており、絞り込みは中々に難しい。しかし、NY連銀のガイトナー総裁はFOMCにおける副議長としての役割を忠実にこなしてきたとの実績に加え、まだ47歳と非常に若いことが期待され、最有力候補に挙げる専門家が少なくないようだ。 それに続く人物はサマーズ元財務長官で、実績や知名度は申し分なし。53歳という年齢もガ